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生死に発願す

照第一天 発心修行菩提涅槃

生死正しく歩まんと、
道を求めて心を発こす。
己、未だに度らずも、
他者先ず度さん、営まん。
一切移ろう無常の中に、
いたずら任せぬ志念あり。
縁起諸法無我を知り、
共に生きるをつつしみて、
この世限りと限りをつけず、
に報いて私離る。
衆生を済う慈しみ
悲しみ憐れむ心あり。
他者の楽しみ我が喜悦
見返り求めぬ大捨なり。
只管坐り御法に住い、
無上の生死に導かん。



誓願立てる

四弘誓願文 菩薩として生死する

御仏様の、弟子として、
適う生き方、隔てせぬ。
限りをつけず、済い行く。

御仏様の、弟子ならば、
己のこころ、修むべし。
尽きせぬ欲望、退けん。

御仏様の、弟子たれば、
承けて学ぶに、終り無し。
教えの慈悲に、応えなん。

御仏様の、弟子たらん、
上無き道を、成し遂げん。
生死も別無し、皆のため。



今生の間に

安身立命 普く自他を利するなり

この国、むかし過った。
世のため、人のためなりを、
限りをつけて考えた。
さらにお国のためなりと、
わたくし殺してに、
尽すばかりを強要す。

戦い止んで人々は、
国に尽すを後悔し、
なおさら大きな誤りの、
自分のためだと思いこむ。
教え受けずにつつしみを、
知らぬ人々溢れたり。

正しく持つべき考えは、
自ら貴さ損なわず、
世のため人のためなりと、
限りをつけず利すること。
二度ない命の我らなり。
欲を張らずに、我が侭せずに、
今生つつしみ調えん。



別れと悟り

として心に迎え、
共に生死の苦を越える

黄泉の国、山逝く伝え、然り乍ら、
にて生まれ、縁に帰す。
慕う想いに限りなし。

輪廻転生赤子から。
たとえ生れ変わるとも、
大人で生まれた者はなし。

南無帰依仏と唱うべし。
教えを学びて願いあり。
南無帰依法と唱うべし。
正しく生死の心あり。
南無帰依僧と唱うべし。
仲間と歩む誓いあり。
大人に目覚め修善に誘い、
無明で生まるを育まん。



懺悔と受戒

実相を染汚せず、孝道に調え歩む

仏祖の開いた済い受く、
大きな慈門の懺悔あり。
哀れみ我に分布せり、
実相、只管に行じゆく。
懺悔に清淨会得せん。

まさに仏戒受けるべし。
孝を名付けて戒となす
七世父母に生を享け、
社会安寧、有り難く、
衆生の縁に生かされん。
仏の悟りに教え承け、
真理を厳につつしみて、
向上めざして朋たらん。
慈悲恩沢いただきて、
報いる心に戒を持す。



得度と引導

仏祖正伝するは出家成仏なり

出家の法は無限の励み。
仏向上事に精進せん。

仏門、入るに得度あり。
己を後に、他を先に、
一切衆生に利すべきと、
誓いて自ら落とす。

剃髪最後に周羅問答
仏のみ能く、除くなり。
師匠代わりて剃るは是か。
弟子の内なる仏が許す。
入道覚悟を問い質す。

今生、けじめの引導に、
無余の入道、覚悟せん。



無間の精進

精進とねぎらいもてなし

精進勤める行いは、
雑にならずに退かず、
進むべきこと精ならん。

設斎営み、その後も、
悲哀を支えた人々に、
骨身を惜しまぬ同胞に、
遠くを厭わぬ朋友に、
感じてもてなしいたすべし。
謝してねぎらいするべきぞ。

今は昔のこととなり、
忙しいゆえ同じ席、
半精進なる工夫聞く。
例え兼ねるも精進保ち、
行い慎み弁えん。



二つの中陰

共に見守る日送り

冥途の旅に立つと云う。
想える心に二つあり。
臨終直ぐに立つ真と、
四十九日経た誠なり。

旅立つ真を追慕して、
七週供養の手向けせん。
生前修造善悪の、
業果冥助を願いたし。

悲しみ惑う遺族をば、
残して誠は出掛け得ぬ。
暫し特為に留まりて、
悲しみ癒えるを見届けん。
仏の弟子直心に、
三宝唱えて日送らん。



安らぎの願い

清浄発願 心の相続のために

つらい、悲しい、やるせない。
誰でも夢中で過ごしてる。

でも御仏様は限りない。
己を出でてみんなへと、
尊い教えを伝えてる。

その尊さを受け継いで、
共につとめる弟子たれば、
同じ願いを持っている。

己を出でた心こそ、
時空を超えた目覚めなり。
垣根の中に夢中では、
受けた心に報い得ぬ。
願いに応え受け継がん。



供養の円満

を具えた法事

法事は仏の供養なり。
仏心、学び手伝わん。
行持をととのえ当仏の、
ほとけごころを現わさん。
招きを受けた人々を、
皆のため為る尊い人と、
信じて敬い供養せん。

を食べるは身心保つ。
供養の真心受け取らん。
もてなし受ける膝元に、
引物あるは当仏の、
皆のため為る仏心示す。
己のためだけ食べる無く、
限りなき宗、持ち帰り、
皆へめぐらす糧とせん。



正しく歩む

供養安心 供養はお手伝い

何故に慎む、どうして拝む
安らぎ願い拝むんだ。

みんなを導く仏様
仏のお弟子のお手伝い。
貴方の芳さを忘れない。
大事な方と思ってる。
安心してと敬って。

本音建て前ありません。
心に内外、作らない。

仏の導きしっかり受けて、
歩む我らを護らんと、
しずかにもみそなわす。
まことを胸に、日送らん。



普く済う心

立塔供養 衆生利益する

こころは見えず触れない。
こころにやどる大事さを、
いかにあらわし伝えなん。

塔婆立ててあらわすは、
あまねく済うみほとけの、
分け隔てなきこころなり。

供養まことは手伝いと、
祈りを込めて立てるとき、
利益のちからは限りなし。

知らずに具わる尊さも、
功徳もつつしみ回向せば、
我らはまさに済われん。



老心の嘆き

因果歴然 哀しみからの教え

どうしてそこまで損なうか。
結果は来ないと言いたいか。
自分で作れば自分で受ける。
悪縁もたらし周りも感化

今生受けるは罰当たり
自ら貴さ損なった。
次生に受けるは必罰と、
あれが悪しと悔やまれん。
その後の痛恨極み無し
己の背中手本なり。

刹那相続三時あり。
結果熟すに間があるも、
その間を知らずに錯るか。
悪の報いは必ず有らん。



まことを証す

自作自受 一体の修行証明

まず信じるは、浄らかさ。
無常無我の厳かさ。
二度ない我が身温かさ

大事な方のお手伝い。
みんなを導く尊さと、
教えをうけて努めてる。

行ううちに我が手見て、
修めているのは自分だと、
影なきひとの導きに、
明らめ思う有り難さ

我らが貴さ、損なわぬ。
上無き歩みに、証しゆく。



懺悔の慈門

懺悔帰信 仏も昔は人なりき

いことすればプラスができる。
いことなら、マイナスできる。

精進忘れて放逸ないか?
善だと思うも揀択ないか?
小さいことと見ぬ振りないか?

素直に認めて仏に懺悔、
功徳の力がマイナス減らす。
反省学びて仏に習う
教えの善行、プラスとならん。

分別理屈誤魔化さず、
導き信じ、懺悔をすれば、
過ち許せる心ができる。
お懺悔に仏ごころを承けとらん。



信のまもり

勇猛心 無間精進

証明無いもの、信じぬと。
道を尋ねて、証明取るか?
修めるところに、証しあり。
も飲まねば、治せない。

水面に二隻、がいる。
一つの船は、を下ろし、
相手の船は、ただ浮かぶ。
海がなら、変わりなし。
波風立てば、同じく揉まる。
錨を下ろした船の方、
流さる心配せずに済む。
でも錨を下ろさぬ船はと言うと、
揉まれるどころか、座礁を恐る。
錨は見えぬが、嵐に強し。
心の信は、難儀に毅し。



孝に住まう

孝順持戒 孝を名づけて戒と為す

まこと悟りて教えあり。
得難き教えに導かれ、
已に受けたる有り難さ。

さとりに応えて生かします。
まことを学びて浄らかに、
なかまと共に正道求む。

悪は造らぬ、作れば直し、
善きこと進みて調えん。
皆への利益の悦びに、
頓に誓いて、次第に満ちる。

三帰三聚の孝行あれば、
守るこころも仏の心。
修む我らに証されり。



悟りを顕わす

受戒入位 戒は摩尼珠の如し

三帰三聚を体とし、十重禁を衣とす。
身の戒め、安らぎを。
生命を育み、殺さない。
励みを尊び、盗まない。
敬い宗とし、淫らなし。
口の戒め、智慧証す。
語を制して、嘘つかず。
飲酒を慎み、損なわず。
来し方観じ、過を説かず。
傲らず猜まず、諂わず。
意の戒め、慈悲の本。
努めと財を、惜しまない。
心を護り、怒らない。
仏法僧宝、謗らない。
禅戒已に調えば、法に住して乱れ無し。



花を咲かそう

檀信利生 教えは誰の為に

世間の秤、役立つ立たぬ。
人の評判、されるも、するも、
さらに損得、苦楽あり。
世知の辛さに挫けずに、
限りを出でた心に立たん。
比べねば、已に咲きたる、我らなり。

咲かせたまこと、受けたる縁、
つぼみは誰が咲かすべき。

思いのたけは、言の葉伝う。
思い遣るのも、励ますも、
尚き心を育まん。

行い単に彼のために。
返るものなど、希がわずも、
自然に清き酬いあり。

我他彼此なくば、良いとは言うが、
言って放つは、情なき。
言うこと同じ、異なり何処。
潜み入りたる限りなり。

具わり証かさん、願いに生きん。
まこと咲かさん、皆ともに。



日々のまなび

仏壇 家庭のよりどころ

お仏壇に、ご飯を上げる。
ご先祖様は、食べるかな?
お姿見えず、食べるも見えぬ。
ご飯を上げるは、何のため?

ご先祖様は、仏のお弟子。
敬い応えて、お受けになるが、
お仏さまなら、限りは持たぬ。
ご自分だけで、食べたりしない。
小さな器に、つつましく、
供えたご飯を、活かされて、
分け隔て無く、みんなへと、
大きな済いに、使われる。

ご飯を食べるは、何のため?
自分のためと、限りはやめる。



三業の再生

菩薩としての再生と旅立ち

仏のいのちの生死なり。
菩薩の三業、修証せん。

臨終その時、言葉は止まる。
寺僧を請して、お剃刀。
そして仏の経を誦す。
それより口業の再生あらん。

お葬儀つとめて葬るも、
供養のまことに姿を示す。
その場に身業、再生見たり。

七七日に応供を学び、
悲しみ聊か癒えんとす。
一切導く旅へと立たん。
その時、意業の再生成らん。



追慕の想い

追慕善行 衆生済度の旅立ち

我らがいのち、何処から。
与えてくれた、護りをうけた、
教えをうけた、そのいのち。
弁えるなら、自ずから、
応えて行かんと心せん。

借りたら返すは、当たり前。
返せと言わねば、どうすべき。
己を見据え、縁を感じ、
さらに想いて、報いなん。

後生を託す、行く人と、
跡を承けたる、慕う人。
隔て無き宗、肯えば、
共に修める、皆のため。
今を生きるは、有り難し。



安らぎの便り

南無観世音菩薩 願いは誰にでも

三十三に身を現じ、
観音様は誰にでも、
救いのわざと畏れ無き
こころを与えて導けり。

見えぬ心と見える物、
人の意識は哀しくありて、
執われなのに拠りたがる。

情けにあとは残らねど、
情けを受けぬ者は無し。

誰でも援けを願うなり。
受けたる我と思うとき、
こころの便り届くべし。
娑婆も浄土も心から。



情けと行動

情けは人のためならず

困っている人、手を貸すと、
貸した相手が貪らん。
そんな理屈で何もせぬ、
怠けの利己心、幅効かす。

情け掛ければ、返るべし。
廻り廻って、やがて来る。
指折り数えて待つならば、
なんと本音は打算的。

情けは水に流すべし。
恩義は石に刻みなん。
情けを恩と受け止めて、
恩に報いる心を育て、
ひたすら努める皆のため。
普く自他を利するなり。



発心を正す

不染汚 正修行、正信心、正信身

発心正しからざれば、
万行空しく施すと。
銘じて悪を作らず、
衆善をつとむ。

心が欲に染まりなば、
智慧が隠れて過ち作る。
怒りの想い限りから、
総てを無くす炎の災禍。
愚かさ認めず重なりて、
貴さ自ら損なわん。

上無き道は限りを出でる。
心に定むは名利を捨てる。
心を自ら浄く持ち、
生死がまことと覚悟せん。
無上の道を歩むもの、
欲身ただし、勝願立てて、
仏の生死を学ぶべし。



力を頒つ

布施の智慧 環境の維持と創造

西洋に、ノブレスオブリージュあり。
地位ある者の責務なり。
責務を負わぬ者もあり。
東洋に、檀那行あり、布施という。
己の力、頒ち与うが、旦那なり。
仏の行持は、普遍の教え、
誰でも力は、必ずあらん。

たとえ小さな力でも、
行い必ず縁となる。
大きな力ある人は、
大きな布施を行わん。
享けたる力は縁から、
縁を享けぬ人は無し。
縁を感じぬ者なかれ。
貪らず、自ら力を頒つべし。



邂逅に正す

頓了無生 めぐりあいを活かす

死ぬってどういうことだろう。
では生きているとは何だろう。
死んだら何にも無くなるのかな。
生きれば何でも出来るんだろか。
死んだら苦しみ感じるのかな。
生きると辛さも有るのかな。

喜ぶことは、行おう。
一緒の人にも、居なくても。
悪口言っては、いけないだろう。
会える人にも、別れても。
心配掛けて、済まないと。
生きてる人に、亡き人に。

本音建前、使い分けずに、
生死を超えて、正しく在ろう。



報恩のまこと

行持報恩 正法に逢うを願う

鳥、空無ければ飛べず、
魚、水無ければ泳げず、
人、地無ければ生きず。

正しい御法、何処から、
考え作りしものならず、
真理に目覚めし宝なり。

導く教え、何故に、
大慈、大悲の心から、
大喜、大捨の済いから。

限り出でずば、仏と成らず、
正法逢わねば、道成さず。
悟りを示すは大恩なり、
まさに報ゆは大人なり。



心のベクトル

是諸仏教 法を聞き法に正す

この生死は仏の御いのち。
私事の生命ならず。
生死に執せず、厭わざれ。
もちろん名利も求めない。
仏のいのちを損なわず、
上無き道に、生死せん。
願わくは心の蔵を汚さない。

心の蔵に積まれるものは、
心のベクトル、業ならん。
悪を造れば悪業できる。
悪業、智慧を曇らせて、
さらに悪業増やすなり。
善を修めて善業なさん。
蔵に善業積みゆけば、
自らベクトル正しくし、
心の蔵は浄からん。



善悪の業

己れに随い行くは、只是れ善悪業等のみなり

道理に背きて悪を作し、
道理に遵い善を修す。

悪を造りて、悪業感ず。
自分の様な行いさせぬ。
それに帰れば仏様。
善を修めて、善業伝う。
貴方の様な行いしたい。
それに驕らぬ仏様。

善悪業は、不亡なりとも、
懺悔に済われ受戒に完つ。
仏の法に両足承けて、
諸法実相、学ぶべし。
生き死に過誤を嘆かずに、
生死を大事と修証せん。



正師と先祖

利己心なき導きの人として仰ぐ

一切衆生を導く仏。
やさしく言えば皆の為。
生者は自己愛あるけれど、
御先祖様は仏のお弟子。
自分の為など露も無し。

仏戒受けて正道入りて、
仏の教えを学びて歩む。
仏壇、要に仏を迎え、
先祖は永久教えを聞かん。

学びて教えを世間に伝う。
先祖の学びを実現すべく、
人びと導く正師と承けて、
利他を先とし仏道成さん。
我等と衆生と皆ともに。



願いと習い

自己責任? 共感か、他人事か

弁当持って、ピクニック。
友達持たねば、何とする。
分けて与うは為すべきと、
分けて食べたら更に美味。

その場に居ない人が言う。
持って来ないは本人だ、
自己責任だというけれど、
それは他人事、情け無し。

身に付くべきは、共感と、
みずから行う、清らかさ、
済うこころの、限り無さ。
持って来ないは相手だが、
分けて与うは、自分なり。
行う己を、願うべし。