三十三に身を現じ 観音様は誰にでも 救いのわざと畏れ無き こころを与えて導けり 見えぬ心と見える物 人の意識は哀しくありて 執われなのに拠りたがる 情けにあとは残らねど 情けを受けぬ者は無し 誰でも援けを願うなり 受けたる我と思うとき こころの便り届くべし 娑婆も浄土も心から
困っている人手を貸すと 貸した相手が貪らん そんな理屈で何もせぬ 怠けの利己心幅効かす 情け掛ければ返るべし 廻り廻ってやがて来る 指折り数えて待つならば なんと本音は打算的 情けは水に流すべし 恩義は石に刻みなん 情けを恩と受け止めて 恩に報いる心を育て ひたすら努める皆のため 普く自他を利するなり
掛けた情けは水に流せ 受けた恩義は石に刻め 四恩総て報じ 三有斉しく資け 同じく種智を圓かにせん