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伝道詩集

伝道詩集について

大本山永平寺での安居修行から戻り、よくお檀中から聞かされたのは「何も分かりませんので」という言葉でした。若い和尚になら尋ねやすいと感じたのかもしれません。いつまで供養をするのか、何故お墓を建てるのか、お供物はどうして供えるのか等という、基本的な質問の連続でした。

私の師匠は大正生まれ、お檀中に無用心に教えるとかえって迷わせる、志しあれば必ず伝わるという姿勢でした。確かに信頼を寄せていただく方も多く、先祖の供養をするのは子孫として当たり前で、人から言われてすることじゃないという方もたくさん居られました。

でもやがて、分からないこと、説明が無いことはしなくても良いなどという空気も感じるようになりました。特に師匠を平成 7 年に亡くしてからは、それが顕著に感じられたように思います。信頼を寄せていた先代住職に代わり 40 歳以上も若い住職では、心許ないと言うこともあったのでしょうか。

そこで質問を寄せられた経験を踏まえ、それに答えを提示することを主として、お葬儀の通夜はもちろん、法事や前晩の逮夜供養の場に於て、10 分から 20 分の説教をつとめるようにしました。すると自分には分かっているはずのことでも、人に説くとなると大変勝手が違うこと、さらには自分でも解決不十分なことが如何に多いかを、恥ずかしながら実感するようになりました。またお檀中が勤める法事などの行持も、元を辿れば代々の住職の教化に基づくものだと云うことが実感できるようになりました。何時の時代でも、分からないことを分かっていただくように努力することが、やがて実を結ぶのだと思います。

この伝道詩はそんな模索の中から、時々の説教の標準とすべく作成したものです。ご参考になればと思い、HPにて公開いたします。もちろん錯誤の叱咤、また遺漏をご教示いただければ幸いです。なお「佛」「釋」などの旧字体は常用漢字に改めました。

曹洞宗 曹源山

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